6/9-10 ケルン
今日はドイツの出版社EMAに遊びに行く日。フランクフルトブックフェアで担当だったAのアドバイスに従って、午前中にケルン観光の目玉中の目玉、大聖堂を片付けることにする。大聖堂は朝の6時からオープンしているので(教会の本業をするためで、観光客のためではない)、ケルンに着いた初日も行っているのだが、今日は博物館とタワーを制覇だ(ここは10時から)
大聖堂はヨーロッパの観光地には珍しく駅前にあるので、ケルンに来てここに来ない人はいないだろう。実際見るとマジでごつくてデカイ。宗教の執念というのは凄いものだ。

塔に上る。登れど登れどゴールが見えない。な代物だから、帰って
きた観光客はこのサインの写真を撮るらしい。30分の道のりだ。出版社でも会う人ほとんどが皆「大聖堂のタワーには上ったか?写真は撮ったか?」と聞いてきたのだ。

世界遺産だから当然落書きがある。


教会だから、定時にはミサもあげるし、祈りや懺悔にくる信者もいる。当然神父もいる。大きい教会だから(?)常に数人がフロアを歩いていて、時々観光客に呼び止められて質問される。ガイドも神父の仕事のうちか…(教会のツアーガイドは神父ではないようだが)


納骨堂には監視カメラがある。ということは、ここで犯罪が頻繁にある(あった)ってことだよな。いたずらをする観光客用とは思えないけど…?
午後からは出版社訪問。こちらの会社は日本と違って人の出入りが激しいが、2002年からの付き合いの人もいる。ブックフェアで担当だったLに会社を案内してもらって−総合出版社の小学館だの講談社だのしか知らないので、日本とは比べられないが−EMAは小さい。日本漫画関係だけでなく、全ての部署に紹介(?)された。広告やデザイン部門、営業までだ。「出版社と書店の力関係は日本と同じ?(ドイツは書店がかなり強いらしい)」など、色々聞かれるが、こちらは漫画編集部の、そのまた一部のことしか知らん。小学館の営業とかデザイナーさんなんて、パーティーでも会ったこと無い。「日本人の漫画家でここに来た人は初めて」だそうだが、そりゃそうだろう。そんなモノ好きめったにいない。私自身来ることがあろうとは思ってなかった。

会社訪問の後は会社持ちで漫画チームの3人と外で食事してお喋り。一人は「家が遠い」ので途中で抜けていった。自然が好きだから、郊外に住んでるのだそうだ。全員が「職住接近」でもないんだなー。そして、その彼は「サッカーは嫌いだ」とも。ちょっと一般的なドイツ人の枠からは外れているのかもしれない(笑) そりゃまあ、ドイツ人男性全員がサッカーファンって事もないよね。「セルコレクターの夕食会」参加者も全員サッカーには興味ないっていってたし。レストランやバーのほとんどでユーロ2008をやってたのだ。外でも大型TVがあちこち据えてあるし。02年のワールドカップの時より多いような印象だった。

最後はコンビニでビールを買ってLの家にお邪魔した。「家を見せてあげる」というのだ。自分だったら、絶対に行って見たいと思うから、とのこと。もちろん異議なし。ヨーロッパ(といってもドイツとオーストリアとイギリスとデンマークだけだが)の人は気軽に家を見せてくれるのか、たまたまそういう人と出会うのか…?でも私が彼女の立場に立って「家を見せてあげる」というには大掃除をしなきゃならないよなぁ。襖を張り替えて、網戸を張り替えて、それから…^^;

その後ホテル近くのレストランで飲みながら10時頃まで喋っていたのだった。我ながら大したお喋りだ。レストランでは、後ろの席に日本人の一行が座っていて(観光客じゃないようだった)笑ってしまった。これぞ観光地ケルンということか。てなことで、ホテルに戻ってシャワーを浴びて洗濯をして、この日も夜更かし。どのみちサッカー中継でうるさくて寝れなかっただろうけどさ。
6/10
…は、夜のフライトなので5時ごろまでケルンで観光できる。Lお勧めのルートヴィヒ美術館とその隣のローマ・ゲルマン博物館で締める、時間を無駄にしない計画(笑)…の筈だったんだけど、ルートヴィヒ美術館で鑑賞中に何故だかガードマンに声をかけられた。

ヴァルラーフ・リヒャルツ博物館で「印象派展」をやっているから見に行きなさいというのだ。髪を伸ばして後ろで結んだ、そのおっちゃんはミャンマーから来たのだという。(何でそんな話になったのかは忘れちった)…広報??





なんだか知らんが、ヴァルラーフ・リヒャルツ博物館も行って見たかったところではあるし、せっかく教えてくれたのだから、ローマ博物館はあきらめてそっちに行くことにした。

工夫されてて展示は面白かったんで、行ってよかったんだけど…ゆっくり美術館を楽しめるはずだったのだが、昼を抜いても時間がやばくなったのだった。常設展は急いで流して、ショップも見ず、ホテルに戻ってキャリーをとって駅に着いたときには、とっても疲れていたんでした。しょーもない…最後の日までバタバタだ。

ケルン駅で列車を待つ。空港まで50分のICEだ。

ケルン駅のコインロッカーは最新式(?)で、どこのロッカーからでも荷物が取り出させる。ベルトコンベアーで運ばれてくるのだ。
…けど4ユーロ(650円)もする。そんな仕掛けは要らない!てことで荷物はホテルで預かってもらった。(何かあったときの保障は無いが)
こっちに来て初めて列車で相席になった。大都市(メッセ会場もある)ケルン−フランクフルト空港線はさすがに混むようだ。といっても満席には程遠いが。

ICEは新幹線の位置づけになるからなのか、電光掲示板とアナウンスで英語も流れる。「次の駅は…」も言ってくれるので(しかも独英)とても安心。
運賃も高いので、このクラスになると必ず検札がある。最初の停車駅に止まる前にちゃんとチェックが始まった…が、「Guten Tag!」と陽気に挨拶するこの車掌さんは車両の途中までしか回りきれなかった(笑)

かなりな主要ラインだと思うのだが、発車は6分遅れ(笑)
空港でトドメの一撃!!!


フランクフルト−成田は3回乗ったけど満席でなかったことが無い(まあ、フランクフルトブックフェアの時期に「満席でない」ワケないんだが)。しかも帰国便に通路側が取れたのは1回だけ。
ま、今回はフライトのその当日、歩きに歩いて疲れていたから機内ではずっと寝てたんで別に困ったことは無かったんだけどね…
そんなこんなで、ホリデーに行って、歩きに歩いて、くたくたになって、帰った週はつぶれてたんでした。お世話になった人にメール出して後はごろごろして本ばっか読んでた。暫く脚と足が痛かったのだ。
驚いたことに事に、体脂肪が3ポイントほど減っていた。体重は減っていなかったから、筋肉が付いたんだ。歩くって大したものだ。
でも別にその後歩いたりしないから少しずつ元に戻る。
このメリハリは物凄い、我ながら。ずっと座ってたり、家から出ない日も珍しくないもんな。もちろん、いい訳ゃないのは分かってるんだけどね…。

END