ネットを使ったバーチャルな英会話というのが売り。いわゆる｢ボイスチャット」を使ってネイティブの講師に英会話レッスンを受けるわけだが…。予約無しで２４時間いつでも（毎時ごとに講義が始まる）クラスに参加できるのは便利。しかも基本料金で一日一回参加できる。その気になれば月３０回というのも可能。ただ、私が参加した回は全て8人程度の生徒がいた。10人を超えることも度々。全世界から生徒が参加するので、空いている時間というのは無い。そうなると、中々発言の機会はないし、発言しても、一つ質問されて一つ答えて終わり、という感じで｢会話のやり取り」とは程遠かった。
毎回自己紹介をしたり、生徒の誰かのシステムが上手く働いていなかったりということがあり、実質的なレッスンの時間は短かい。音質も、通信回線の状況に左右され、いつもクリアとは限らない。私の場合は2台PCを持っているが、ウチ一台はマイクの音がこもってしまって使えなかった。ショップでそのあたりを聞くと、パソコンでアナログの音を扱うという時点で、すでに無理があるので仕方が無いとの事。
また、システムの都合上、誰かの発言中に口を挟むことはできないし、マイクのオンオフ操作のためキータッチが必要なこともあって、スムースな会話とはいえない。その辺をカバーするために事前にクラスのテーマ、予想される（講師からの）質問などは毎日メールで知らされる。ある程度予習をしておくことも出来る。
また、（誰かの発言中や、講師の話の途中で）質問など何か発言したい場合は、文字チャット機能を使うという方法が用意されてはいる。しかし文字チャット機能で質問を打っていると、私程度の英語力ではクラス内での会話について行けないので、使うことは殆ど無かった。
そのほかには通常のリーディング、リスニング、文法等のテキストがある。一通り全てをこなし、単元テストで合格点を取ると次のユニットに進める仕組み。テキストのでき自体は普通。個人的には紙のテキストの方が使い勝手がいいように思う。また、解説などは英文であるためか、あるいは全世界共通のモノとして製作されているせいか、アルクのものと比較すると少々劣る気がする。
講師の質については、ばらつきがある。上手い人は雑談的な会話を進めつつ中味の濃いレッスンになる。しかしテキストをなぞっているだけのような講師や、脱線しがちな講師がいたことも事実。ただ、レッスン終了後に講師の評価をするアンケートがある（匿名性は保障されるそうだ）。そのせいか、｢ひどい」と思うような講師はいなかった。
この英会話システムはクーポン製で個人レッスンが出来るようになっている。それでも英会話スクールに比べれずっと割安だから、｢英会話の実践の場が欲しい」人には有効かもしれない。（通信講座などと比較しても格段に安い）
（何のかんのいっても、コストパフォーマンスはいいのではなかろうか）