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英語に全く興味の無かった私が、英語学習をはじめ、英語サイトを運営するようになったわけ

学生時代
元々英語をやる気は全く無し。高校時代の英語の成績は、悪い方ではなかったが決して好きな教科ではなかった。 …ただ、興味なかったわけではなくて「追跡」なんか買ったりしている。サスペンスだというから面白そうだと思ったのだ。それで成績が上がるなら尚更結構とおもった。しかしストーリー展開が面白くないと途中で投げ出す。話だけは、最後にまとめて読んだがやっぱり面白くなかった。

大学受験科目、国語、歴史、英語の3教科の中でダントツに英語が苦手だったので、受験勉強はかなりする。すらすら読めるようになったという実感は無かったが、それなりに英語力は付いたはずだと「これを機会に」とクリスティーの「予告殺人」のペーパーバックを買うが、途中で挫折。結末を知っているミステリーは勉強のためだろうがなんだろうが読めない。で、ソレっきり。大学の英語は訳本を買ってごまかす日々。どんどんパーになっていった。

大学での専攻は中国史で、4年の時には泣きながら中国語の論文に目を通したが英語は全く関係なし。卒業後すぐに中国旅行に行ってチョット中国語を話す。大変に面白かったのに帰ってきてから中国語さえも勉強せず。どんどんパーになっていく。

デビューしてから
ぜんぜん英語の必要ない日々を過ごす。NOVAだのジオスだの、遠い宇宙の出来事だと思っていた。ただ、平井呈一編訳の一連の短編集が好きで、(「恐怖の愉しみ」とか「世界怪奇小説」とか、主に英米の幽霊譚)平井先生は「こんな話も訳してみたい」と後書きに書かれていたのに訳することなく、お亡くなりになってしまっていたため、英語が読めたらいいのになあ、とは思っていた。しかし思うだけ。

友人に誘われてロンドンに行く。前述の平井呈一の短編集、ドイルやクリスティー、セイヤーズといったミステリ、そしてモンティパイソンが好きだったので、二つ返事でOK。しかし友人が英語を喋れたので全く話す必要の無い旅行になった。旅行者の必須センテンス「May I?」さえ言わず。店で「This one」といってたただけだった。

海外旅行には何度か行くことはあったが(主に中国)、いく直前になると慌てて旅行に最低限必要な言葉だけを復習する、という日々。英語も旅行に行って、欲しいものを伝えるとか、最低限のことは何とかなる程度だったとは思う。友人の友人がNovaに通っているという話をきいて、「別に必要ないじゃん、英会話なんて。最低限必要な旅行会話が出来れば。本当に必要になれば、世の中にはプロの通訳がいるんだから。」とうそぶく。あほだった。

PCを買ってネットを始める
ワープロがぶっ壊れたのでPCに移行することにして、その流れでインターネットを始める。当時ローワン・アトキンソンにはまっていて(ブームの終わり頃だったと思うが…)ネットで彼に関することを漁り始め、その結果四苦八苦しながら英語のサイトを読むことになる。彼の作品は「ミスタービーン」よりも「ブラックアダー」というSitcomが好きだったのだが、日本ではブラックアダーは人気が無かったらしく、日本語サイトは殆ど無かったのだ。しょうがなければ、人間なんだかんだいってするものだ。

そのサイト漁りの過程で、「ブラックアダー」のビデオ、アメリカ版セットを買うとおまけに特番の短編が付いてくることを知り、 Amazon.comで(まだAmazon.jpは無かった)購入。英語はあやふやで、なにやら自信が無かったのだが何とか届いた。やれば出来るもんである。

Webにその「ブラックアダー」の全スクリプトが公開されていたので、ソレを読み解く。まさに読み解く。分からない言葉は全て辞書を引いた。高校生の時に買った研究社英和辞典に無い言葉は図書館にいってでっかい辞書で確かめるほど。今となっては絶対にやらない。はまっているという事は恐ろしい。そこまでして読み解いたけど、細かいところはすっきり忘れた。

この頃他の番組でのローワンが実際何と言っているのか知りたくてスピードラーニングを始める。しかし、技術的なことはともかく内容がどうにも合わなかったので途中退会。アルクのヒアリングマラソン初級を始める。

Amazonで、ペーパーバックやビデオをを買い始める。前に書いた平井氏が翻訳したいといっていた短編を検索をかけて見つけたり、国内では絶版になっているミステリーを買ったり。読めるようになってから買うより、買ってから読んだ方がいいという結論に到達(何とかなるもんだ…歯が立たないものもあったけれど)

ドイツ版コミックスが出た
漫画ウェディングピーチドイツ語版が出るという知らせを出版社から受ける。そこではじめて気が付き、Wedding Peachをネットで検索してみる。少しだけ引っかかったので読んでみると、アニメマンガとも、いまいちマイナーな作品ゆえか、情報が無くてウェブマスターたちは四苦八苦している様子。そのうちの数人とメールのやり取りを始める。中々物凄いメールだったんじゃないかと思うが、「メールの書き方」なんて本を見ながら書いてた。

個別のメールのやり取りでは埒が明かなくなり、PCのバンドルソフトにHPビルダーが入っていたこともあり、それじゃ、といってサイトを作り始める。この頃は殆ど失業状態だったので時間はあった。本当はもう少し英語らしい英語が書けるようになったら、と思っていたのだが、私の場合「…たら」といっていると、永久に実現しないらしい。とりあえずやってから考えた方がいいようだ。

大奮闘
英語の(試験)問題はいろいろあるが、一番私が苦手だったのが英作文。(と発音) その前にかなりのE-mailを書いてはいたのだが、やっぱりサイト作りは悪戦苦闘だった。英語以前にHP作り自体初めてだったということもあるが。

とにかく自信が無いから、辞書でひたすら例文を探す。文章を書いてみたら、これまたバンドルソフトの翻訳の王様で日本語に直してみる。おかしい訳が出ると、また考え直して、まるで教科書から抜け出してきたような(これはこれで、却ってへんてこな)文章になるまで何度も書き直す。もちろん翻訳ソフトは、たとえちゃんとした英文でも、トンでも翻訳をかます代物だということは分かっていたが、何しろ文章に自信が無いのだからしょうがない。さすがに最近はこんなことはしなくなったが…^^;


アルクHPの「英辞郎」があることを知ってからは、かなりお世話になった。他にも「こんな表現どういうの」見たいな部分でアルクホームページは本当に本当にありがたい存在だった。今でも頼りにしている。

このあたりでヒアリングマラソン初級が終わって、1000時間ヒアリングマラソンに挑戦する。…歯ごたえがありすぎてテキスト消化できず。

ドイツからの招待
ある日突然ドイツのWP(ウェディングピーチ)出版元のEMA社からメールが来る。サイトで公開していた単行本未収録作品をまとめてドイツで出版できないかというオファーだった。慌ててビジネスメールの書き方の本を買ってきて返事を。ビジネス用の言い回しなどには全く無知だったもので。

メールのやり取りの過程で、ドイツのアニメイベントに来て、何日か向こうの書店を回ってのサイン会というのをして貰えるか、と打診が。タダでドイツを旅行できる、なんてラッキーな、と勿論承諾。その後チームのチーフが来日、直接会う機会が。…英語が出てこない。向こうの言っていることも聞き取れないし、こっちとしても言いたい事をいえない。英語のサイトを作ったりして、それなりに英語には触れていたというのに全然ダメだった。ま、そんな過大な期待はしていなかったけどねー。

ドイツに行くのはいいけれど、「サイン会ツアー」というのであちこち移動があるという。移動の間は通訳が付くとも思えなかったので、さすがにもう少し英語は話せるようにならねばなるまい、他のスタッフと一言も話せないのでは仕方が無いし…、と英会話学校を真剣に検討する。…バカ高い。


この頃はまだヒアリングマラソンが続いていた。

ジオスに通う
時間的、地理的な都合でジオスに通うことにする。Novaは、いちいち予約せねばならないので私には不向き。毎回違った面子で自己紹介というのも煩わしかったし。

ここに通う直前くらいにヒアリングマラソンは終わったけれど(あまり効果は無かった)、ジオスだけでは「勉強」にならない気がしたので、ボキャビルマラソンに移行して通信講座は続けた。そのあと英文法マラソンをして、通信講座は一旦終了。復習をするのだと宣言したが、していない。

さすがに通って勉強するということをしていたせいか、この時期はかなり勉強らしいことをした。通信講座は一通りきっちりこなしたし(例えばシャドゥイングをする、と書いてあるところは大体同じリズムで遅れずに言えるようになるまで練習した)、究極の英語学習法も読んだ(これは半分だけこなした)

そのせいか、半年後ドイツに行ったときはそれなりの日常的な会話はできて、スタッフやファンの人たちとの会話もそれなりにありだった。ただし複雑な話は出来なかったが…。そんな状態だというのに英語でインタビューを受けさせられたりもした。TVニュースだったらしいが放映できたかどうかは知らない。

しかしジオスは継続せず、きっかり一年で退会。効果はあるものの、値段ほどではないと思ったので。

アメリカの仕事
ドイツのアニメイベントで知り合ったPLRXのA氏がアメリカでのコミックス展開を始めている、というコトで一枚混ぜてもらうことにする。(詳しい顛末は「漫画番外地The PartyZone通信(Partyzon-その他)などで) 勿論日本語で作るのだけど、横書き、右開き(日本のマンガとは逆)に作って、擬音なんかも翻訳してもらって英語で入れるのだ。翻訳を貰った時に、「自分なんかが…」と、クレーム、というか注文を付けるのを躊躇したのだが、今チョット後悔。やっぱ「喋れもしないくせに、馬鹿が!」と思われても、思ったこと全部、言っておくんだった…。

アメリカ方式なのでフルカラー。思ったよりずっと時間がかかって死んだ。

この本、「NOZOMI」の発売(初売り)が7月、サンディエゴで開かれるComic-con。で、私はPLEXの社員ではないので自費で参加する。(イベント会場の入館証みたいなのは会社で取って頂いたが)。自分でチケットとって、乗り継ぎして、ホテルまでたどり着いてチェックインせねばならない。

ということで、英語に馴染んでおかなくてはと、6月ごろWebのイングリッシュタウンに入会した。ADSLにしていたし、どうせいくらつないでも同じ料金なのだから、せいぜい元を取ろうと思ったわけだ。
しかし、どうにもしっくり来なくてすぐに辞めてしまった。値段を考えれば大変良心的で、値段なりの効果はあったのだろうな、とは思うのだが。如何せん、普段はまあいいとして、仕事でPCにへばりついていたりした後、またPCで勉強、というのは目によくない。ドライアイの人間にはチョット無謀だったかも。

サンディエゴでは、一応現地の会社の人も来ていて、通訳もしてくれたが、いつもいる訳ではなく、結構英語で話した。アメリカ英語はTVや、講師以外では初めてなのでチョット聴きにくかったが…。
メキシコTVのインタビューを受けたりもした。といっても勝手にブースに来て、勝手に撮って、勝手に質問して行っただけだが。いいのかなあ、そんなんで。放映されたかどうかは知らない。

ちょうどウェディングピーチのUSカナダ版1巻が発売したところで、その出版元VIZもブースを取っていたのでご挨拶に行った。本当は事前にメールを出しておけばよかったのだがなんて書いていいやら分からなかったのだ。しどろもどろになってろくに喋れなかったら、奥から日本人が出てきた。やっぱり谷沢、まだ喋れない。

シカゴ
シカゴで10月末に開かれるアニメリアクターというイベントに、今度はゲストとして招待された(自腹じゃないということだ)。

シカゴでは、つっかえながらも英語で(通訳の助けつきで)インタビューに答えたりして、いよいよ英語の必要性というか、有効性を感じて帰ってくる。まあ、英米人というのは英語を話す外国人には慣れているから他の国の人ほどではないだろうが、やはり外国語で、下手でも何とかしゃべろうという姿勢は好感もたれるようだ(中国なんかでは、しどろもどろの中国語で道なんか聞くと皆さん大変親切だった。最近の大都市ではどうだか知らないが)

いずれにしろ、実際のところ英語で話できれば単純に楽しいし。楽しいんだけど今の私の英語はかなりトンデモ英語だし。インタピュアーに「酷い英語でどうも…」といったら「意味は分かったよ、問題ないよ」といわれた。お世辞でも「なかなかうまかったよ」と言えって^^; …で、いま「ながら」でもこなせるスーパーエルマーを真剣に考えている。

しかし、試聴CD聞いた限りではブツブツ文章を切りすぎる感じするし…あまりいい評判も無いみたいだし。でもスピードラーニングとは違ってホンマもんのニュース使ってるわけだから内容に突っ込みたくなることは無いだろうからなあ…と思案の日々なのだ。

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