ドイツレポート

5月31日

他のアーティストたちと時間を区切ってEmaのブースでサイン会。他の方々はアーティストの名にふさわしく丁寧にイラストを描くも谷沢はフツーの漫画家なのでガシガシこなしていく(爆)ここではさほど人数が多くないので余裕があるのと、そうするのが普通らしく、「だれそれを描いてください」と向こうからリクエストがある。…が、時々突拍子もないものが入ってくることがあるのはお国柄か?「ドラゴンボールを描いてくれ」「らんまを描いてくれ」などというのはまあ普通、(丁寧にお断わりさせていただいたが)アメコミのフィギュアを持ってきて「これを描いてくれ」挙げ句の果てには「象を描いてくれ」…「???」「僕の一番好きな動物だから」だとか何とか。また、こういう人に限ってダメだといってもしつこい。挙げ句の果てに、「じゃあ、ももこでいいよ。でもって、象の絵がついている服を着ているやつ」…おい。じゃあいいよ、程度なら描かねーよ…といってやりたいところだが、なんか言われると描いてしまう…気のいい日本人ってーか。(笑)象さんのプリントTシャツを着たももこ。後ろでみんな並んで待ってるしねえ。けどね、でも今度来たら描いてやらないぞ、絶対。

「アーティストダイアログ」とか言うのに行かされる。プレスの記者会見場みたいなとこで質問を受けるのだがその割にはあんまり質問は出なかった。でもって出てきた質問は「日本のマンガ界とヨーロッパのそれとの関係」とかそんなの。何故一介の漫画家にそれを聞く?要するに日本のマンガ関係者が来たのは初めてだからなんか代表させられちゃったってことらしい。でもなあ…。ヨーロッパのコミックのことって知らないんだよー。アメコミも読まないしさ〜。いいのかな−そんな人間が答えちゃって。

アニマニアというアニメ雑誌とネットマガジンのインタビューを受ける。アニマニアはこの後私が参加する「Animagic」というイベントも主催しているとこ。さすがに、オタク雑誌、結構ツーカーなとこもあって、笑いのインタビューだったが(スタッフの中に日本人がいた)、ネットマガジンの方はチョーマジメ。やっぱり日本のマンガとヨーロッパのコミックの違いとか、そういった包括的というか、大きい事を聞いてくる。そいういうことは編集者とかマンガ評論家とかに聞くものだと思うぞ。…いないからしょーがないけどさー。

確かこの日辺りだとおもうけど、「ロックンロールパーティー」なる催しが夜開かれる。集まったアーストたちの親睦を図るためにEMAとどっかの出版社が金を出し合って主催したとか…。なぜかここで、ドイツの「マンガシーン」(MANGAZONEというマンガ・アニメ情報誌でマンガや表紙を描いている日本人姉妹を紹介されてお話。「変態シスターズ」と呼ばれるとか何とかいってたけど、ちょっとエッチなマンガなので、まあ言われるかもね、と納得(笑)それから、今「新キカイダー」をパニーニという会社から出すために訳しているというご夫婦、アルトマン夫妻にも会った。奥さんが日本人で、日本語から英語に訳し、それをドイツ人の旦那がドイツ語にさらに訳すという作業をしているらしい。さほどに翻訳者は不足しているということか…。しかも彼女はマンガのことは殆ど何も知らない。元々畑違いの人だそうで。本当はマンガをよく知ってる人が訳したほうがいいんだけどなー…

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